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2010年3月31日水曜日

ライカM9のファームウエアーアップデート

M9の最初のファームウエアーアップデート。バージョン1.116だそうだ。

私のような素人でも気付くいくつかのバグが修正された。
ISO感度に応じた周辺光量補正がなされたり、画像の拡大表示が早くなったり、一部非球面仕様レンズのマゼンダかぶりを補正したり。それ以外の大きなバージョンアップはない。SDカードとの相性の件は相変わらず良く違いがわからない。チャートで言ってる、早い、普通、遅いなどという感覚的な表現ではなく改善数値データを示して欲しい。

私のような素人がイラだっていたバッグが一つ修正された。レンズキャップしたまま誤ってシャッター押してしまうと(意外にレンジファインダーカメラではやってしまう)、長時間露光モードとなり30秒からのカウントダウンが始まる、シャッターが落ちたあともメモリーカードへの読み込みにもう30秒... こんなの撮影現場で待ってられる訳ないから、これをスイッチオフで中断すると、今度はスイッチオンしてもカメラ自体が二度と起動しない。これを直すのは裏蓋を明けて電池を取り出し、電源をリセットしなくてはならない。

明らかなバグであるが、これがようやく修正された。私にはこれが一番嬉しい。
M8ではそんなことは起きなかったのに、なぜM9でそうなったのかは不明。しかもその修正になぜこんなに時間がかかったのも理解出来ない。

しかし、最新ファームウエアーをインストールしたら今度は別のバグが発生!! 再生モードで液晶画面をズームアップし、十字キースクロールで左右に振ると画面転換してしまう。しかも出てくるのはギザギザのモザイク模様。
これが必ず起こる訳でもないので事が益々ややこしい。まあ、写真を撮るという本質的は行為には影響もないから、ライカ社が何時これに気付いて修正してくれるかをおおらかな気持ちで観察することにするが。

ホワイトバランスの不安定さは相変わらずでもうこれ以上は期待出来ないらしい。マニュアルか、ケルビンセッティングでしか安心感がない。ライカ社は、M8のオートの欠陥(最初は「特色」といっていたぞ)は改善した、としているから。

いかに道具としての造りが良くても、デジタルカメラとしての操作の基本性能に影響を与えるゴミの数々...
よく品質チェックしてから市場に出してくれよ、と云いたい。ライカだから、と大目に見る趣味人の寛容さにもやはり限界がある。高いカメラだと言うことも忘れて欲しくない。

トヨタのモノ造りの品質神話が崩れかけている、と世に騒がれているが、人の命がかかっているかどうか,という事だけではなく、先頭を走るものへの期待は過剰なまでに高度だ。極限まで追求した品質の更なる向上と、遥かに立ち後れた品質の少しの修正とでは比べるべくもない。
しかもモノの品質だけでなく、それに伴うサービスの品質が求められる時代なのだ。

ライカはすぐに陳腐化する最先端を追いかけるのではなく、伝統に根ざした普遍性の上に最先端の技術の可用性と信頼性を実現して欲しい。その為にはゴミはきちんと片付けておいて欲しい。そういうことが信頼感というブランドに大きなマイナスを与えている。